新名鍛冶屋

田中鉄工所
※画像をクリックしていただくと各組合員の紹介をご覧いただけます。


住 所
岐阜県高山市江名子町3200番13
電 話
0577-32-6375
FAX
0577-32-6730

 田中鉄工所は昭和42年創業、当時市内の鍛冶屋に勤めていた田中文雄さんが独立後に開業しました。
 現在は文雄さんの息子であり2代目の宏知さんが会社を切り盛りしています。
 幼い頃から父親の仕事を見て育った宏知さんは、ごく自然に文雄さんの跡を継ぐ道を選んだといいます。
 現在、祭屋台修理など当組合の仕事は、文雄さん、宏知さんの2人が中心となって行っています。

田中文雄さん

二代目の田中宏知さん
 文雄さんは昭和26年に高山市内の鍛冶屋に弟子入り、屋台の仕事もその時からといいます。師匠は大変厳しい方だったと伺いました。
 当時は何人ものお弟子さんがみえたそうですが、そこから独立したのは田中さん唯一人。
 弟子入り後7年程で師匠が亡くなられた後もその鍛冶屋を任され、約18年間勤め上げました。
 当組合での田中さん親子の主な仕事は、輪じめと呼ばれている、鉄の輪をつくり、屋台の車輪部分にはめ込む作業です。
 文雄さんは修行中の昭和28年頃に初めて輪じめを経験し、これまでに数多くの輪じめ作業を行ってきました。
 輪じめの作業は鉄を加工する技術はもちろん、経験がなにより大事だと文雄さんはいいます。

屋台の「輪じめ」作業
「1mm違うだけで、うまくはめ込むことができません。木や鉄の伸び縮みも計算しなくてはならないし、本当に経験が大切なんです。」

 宏知さんにも決して安易に教えたりせず、失敗を繰り返し、壁にぶつかるまで口は出さないそうです。
 「失敗してはじめてわかることもある。失敗が経験になり悩んで考えることが大切なんです。そうやって私のところへ相談にくるときは逆に嬉しいものです。」と文雄さんは教えてくれました。
 今では、輪じめの作業も宏知さんに任せて大丈夫と、文雄さんも太鼓判を押しています。

(組合広報部/取材)

 
 
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