調査レポート
景況動向調査
各種調査
もどる
景気動向調査
 平成28年3月  (平成28年3月末調査)
 岐阜県中小企業団体中央会では、県内中小企業の現況、課題を迅速にとらえ、これらの情報を関係行政等へ提供するとともに、本会事業の活用に資することを目的に、中小企業団体情報連絡員制度(政府指定事業)を実施しております。

 当制度に基づき、県内の主要業種69組合(うち69名分の集計)に中小企業団体情報連絡員を設置し、毎月の調査報告を収集しております。

 本レポートは、その中で、県内中小企業の景況動向について取りまとめたものであります。
  〔 1 〕3月の特色
◆ 景況感DI値マイナス23 〜前月比5ポイントの改善〜
◆ 収益状況DI値は改善、売上高・販売価格・資金繰りDI値はほぼ横ばい
  〔 2 〕3月の概況
 当月の景気動向を前年同月比の景況感DI値でみると、好転4、悪化27で、DI値はマイナス23となり、前月のDI値マイナス28に対し、5ポイントの改善となった。
 業種別の景気動向を前年同月比の景況感DI値でみると、製造業のDI値はマイナス28となり、前月比で2ポイントの改善、非製造業のDI値はマイナス18となり、前月比で6ポイントの改善となった。
 なお、回答のあった69業種のうち、前年同月比で景況感が「好転」と回答した業種は、菓子、下呂温泉旅館、高山旅館の3業種(前月比+1業種)。
 また、「悪化」と回答した業種は19業種(前月比−2業種)となっている。

 主要な調査項目を見ていくと、売上高DI値はマイナス12で前月比±0の横ばい、販売価格DI値はマイナス6で前月比2ポイントの悪化、収益状況DI値はマイナス8で前月比5ポイントの改善、資金繰りDI値はマイナス5で前月比±0の横ばいとなり、収益状況DI値は改善、その他の調査項目はほぼ横ばいの結果となった。

 コメントを見ると、製造業では、「入学、卒業、退職、異動、転勤等でやや人の動きがあり、忙しくなった。(菓子)」、「売上は、現在のところ、大きな変化はなく、順調に推移し、前年比2.1%増。(輸送用機器)」など、プラスの内容が報告された。

 非製造業では、「インバウンドの外国人客、卒業旅行の若い世代の観光客が目立った。(高山市商店街)」、「食品・日用雑貨・衣料品等、全般的に好調であったため、店舗全体で売上が4%前年同月を上回った。(共同店舗(飛騨地区))」など、プラスの内容が報告された。

 その他、「消費者マインドがさらに冷え込み、飛騨の家具業界では、総じて売上高は伸び悩んでいる。(家具)」、「8%の消費増税以来、消費者の節約志向は強く、なかなか買替に至らないので、売れ行きは芳しくない。(家電機器販売)」など、消費者マインドの低迷を伝える内容が報告された。
 また、「年度末は受注量が増えるはずなのに、その兆しが全然ないまま3月が終わってしまった。(メッキ)」、「年度末の割には工事が伸びなかった。(電気工事)」、「2、3月は駆け込み工事が例年より少なかった。(室内装飾)」など、製造業や建設業の業種からは、年度末に向けて受注量が増えなかったという内容も報告された。
 
  主な調査項目での動向
売上高の動向は、前年同月比で増加24、減少36でDI値はマイナス12となり、前月のマイナス12に対し、±0の横ばいとなった。
 売上高が増加した業種は17業種(前月比+2業種)あり、食肉(国産)、菓子、米菓、東濃ひのき、機械すき和紙、プラスチック、輸送用機器、機械・工具販売、青果販売、メガネ販売、共同店舗(飛騨)、商店街(高山)、長良川畔旅館、下呂温泉旅館、高山旅館、土木(岐阜地区)、木造建築である。
 売上が減少した業種は25業種(前月比+2業種)あり、特に窯業・土石、建設業の区分で多かった。

販売価格の動向は、前年同月比で上昇8、低下14でDI値はマイナス6となり、前月のマイナス4に対し、2ポイントの悪化となった。
 販売価格が上昇した業種は6業種(前月比−2業種)あり、牛乳、家具、特殊紙、青果販売、メガネ販売、下呂温泉旅館である。
 販売価格が低下した業種は10業種(前月比−1業種)となった。

収益状況の動向は、前年同月比で好転13、悪化21でDI値はマイナス8となり、前月のマイナス13に対し、5ポイントの改善となった。
 収益状況が好転した業種は9業種(前月比−2業種)あり、菓子、縫製(既製服)、機械すき和紙、プラスチック、機械・工具販売、青果販売、商店街(高山)、下呂温泉旅館、高山旅館である。
  収益状況が悪化した業種は15業種(前月比−5業種)となった。

資金繰りの動向は、前年同月比で好転5、悪化10でDI値はマイナス5となり、前月のマイナス5に対し、±0の横ばいとなった。
 資金繰りが好転した業種は4業種(前月比±0業種)あり、菓子、プラスチック、下呂温泉旅館、高山旅館である。
 資金繰りが悪化した業種は7業種(前月比±0業種)となった。
[景況グラフを開く]

▲ページ上へもどる