調査レポート
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景気動向調査
 平成26年5月  (平成26年5月末調査)
 岐阜県中小企業団体中央会では、県内中小企業の現況、課題を迅速にとらえ、これらの情報を関係行政等へ提供するとともに、本会事業の活用に資することを目的に、中小企業団体情報連絡員制度(政府指定事業)を実施しております。

 当制度に基づき、県内の主要業種70組合(うち70名分の集計)に中小企業団体情報連絡員を設置し、毎月の調査報告を収集しております。

 本レポートは、その中で、県内中小企業の景況動向について取りまとめたものであります。
  〔 1 〕5月の特色
◆ 景況感 概ね横ばい 〜景況感DI値 前月比1ポイントの悪化〜
◆ 消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動減が続く
◆ 原油・原材料価格等の上昇から収益の悪化を懸念
  〔 2 〕5月の概況
 当月の景気動向を前年同月比の景況感DI値で見ると、好転15、悪化28で、DI値はマイナス13となり、前月のDI値マイナス12に対し、1ポイントの悪化となった。
 さらに業種別の景気動向を前年同月比の景況感DI値でみると、製造業のDI値はマイナス6となり、前月比で6ポイントの悪化。非製造業のDI値はマイナス21となり、前月比で3ポイントの改善となった。
 なお、回答のあった70業種のうち、前年同月比で景況感が「好転」と回答した業種は、銘木、石灰、砂利生産、砕石生産、刃物等金属製品(輸出)、輸送用機器、青果販売、商店街(大垣)、高山旅館、広告美術、鉄構造物の11業種(前月比+2業種)。
 また、「悪化」と回答した業種は20業種(前月比+3業種)となり、小売業の区分で多かった。

 主要な調査項目を見ていくと、売上高DI値はマイナス3で前月比±0と横ばい、販売価格DI値はプラス7で前月比8ポイントの悪化、収益状況DI値はマイナス21で前月比3ポイントの悪化、資金繰りDI値はマイナス13で前月比4ポイントの悪化となり、売上高以外の調査項目において悪化の結果となった。

 コメントを見ると、製造業では、「5月の製品生産量、製品出荷量は、前年同月を上回る状態が継続している。(砕石生産)」を始め、“生コンクリート”、“砂利生産”といった建設関連資材を扱う業種から、道路工事や民間工事等の増加を要因として挙げ、売上高(出荷量)増加の報告となった。
 非製造業では、「ゴールデンウィーク、ハツラツ市、大垣祭と街中に人があふれ、特に飲食・土産物店(菓子店等)は大盛況であった。(商店街(大垣))」、「連休の並びも良く、また大手新聞社主催のマラソン大会もあり、宿泊客や日帰り入浴客が増えた。(長良川畔旅館)」、「5月のGW期間中は、1日、2日を除いてほぼ満室状態。海外からの観光客も増加傾向にある。(高山旅館)」など、季節要因からプラスの報告となった。
 また、当月も前月に引き続き、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動減や増税後の買い控えがあったとするコメントは少なくない。
 なお、輸入原材料価格の高騰、電気料金の値上げ、そして、このところの原油、ガソリン価格の上昇といったコスト負担増による収益悪化を伝える内容も報告されている。
  主な調査項目での動向
売上高の動向は、前年同月比で増加24、減少27でDI値はマイナス3となり、前月のマイナス3に対し、±0の横ばいとなった。
 売上高が増加した業種は17業種(前月比−2業種)あり、銘木、家具、石灰、生コンクリート、砂利生産、砕石生産、鋳物、刃物等金属製品(輸出)、県金属工業団地、輸送用機器、青果販売、商店街(大垣)、高山旅館、広告美術、土木(岐阜地区)、鉄構造物、室内装飾である。
 売上が減少した業種は19業種(前月比−3業種)となった。

販売価格の動向は、前年同月比で上昇24、低下17でDI値はプラス7となり、前月のプラス15に対し、8ポイントの悪化となった。
 販売価格が上昇した業種は17業種(前月比−1業種)あり、牛乳、食肉(国産)、菓子、銘木、家具、東濃ひのき、プラスチック、砂利生産、砕石生産、鋳物、刃物等金属製品(輸出)、青果販売、水産物商業、石油製品販売、高山旅館、飲食業、鉄構造物である。
 販売価格が低下した業種は12業種(前月比+5業種)となった。

収益状況の動向は、前年同月比で好転10、悪化31でDI値はマイナス21となり、前月のマイナス18に対し、3ポイントの悪化となった。
 収益状況が好転した業種は7業種(前月比±0業種)あり、砂利生産、砕石生産、刃物等金属製品(輸出)、輸送用機器、商店街(大垣)、広告美術、鉄構造物である。
 収益状況が悪化した業種は22業種(前月比+2業種)あり、特に小売業に多い。

資金繰りの動向は、前年同月比で好転5、悪化18でDI値はマイナス13となり、前月のマイナス9に対し、4ポイントの悪化となった。
 資金繰りが好転した業種は4業種(前月比±0業種)あり、砂利生産、可児工業団地、輸送用機器、広告美術である。
 資金繰りが悪化した業種は13業種(前月比+3業種)となった。
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