調査レポート
景況動向調査
各種調査
もどる
景気動向調査
 平成16年9月  (平成16年9月末調査)
 岐阜県中小企業団体中央会では、県内中小企業の現況、課題を迅速にとらえ、これらの情報を関係行政等へ提供するとともに、本会事業の活用に資することを目的に、中小企業団体情報連絡員制度(政府指定事業)を実施しております。

 当制度に基づき、県内の主要業種85組合に中小企業団体情報連絡員を設置し、毎月の調査報告を収集しております。

 本レポートは、その中で、県内中小企業の景況動向について取りまとめたものであります。
  〔 1 〕9月の特色
◆ 一進一退が続く景況感
◆ 原材料・原油等の価格上昇が収益を圧迫
  〔 2 〕9月の概況
 当月の景気動向を前年同月比景況感DI値で見ると、好転9ポイント、悪化25ポイントでDI値はマイナス16ポイントとなり、前月のマイナス29ポイントに対し、13ポイントの大幅な改善となっている。

 景況感DI値は、4月以降一進一退を繰り返す不安定な動きをしている。当月は、前月の大幅な悪化とは反対に大幅な改善の動きとなった。

 改善の要因は、業種別の景況感DI値が、繊維・同製品、サービス業、建設業等で前月水準よりもマイナス幅が縮小したことが、全体のマイナス幅縮小の要因となった。

 他の主要な動向については、景況感DI値と同様に改善の動きとなり、それぞれ前月の動向に対し、売上高22ポイント、販売価格2ポイント、収益状況10ポイントの改善の動きとなった。個別のDI値は、売上高マイナス4ポイント、販売価格マイナス13ポイント、収益状況マイナス33ポイントとなり、悪化幅を縮小しており、業況は、持ち直しの動きとなっているが、DI値は、依然低水準で、企業経営は厳しい状況が続いていることが推測される。

 金型、機械関係など一部業種の需要回復の動きは変わらないが、全体的には、個人消費の低迷、公共工事・民需停滞の中、取引先からの低価格、短納期、小ロット要請等の厳しい取引条件は変わっていない。

 また、販売価格は上昇傾向にあるが、原材料費の上昇、原油高騰による燃料費の上昇などによる経費増を価格へ転嫁できないため、収益状況は厳しい状態が続いている。

 前年同月比業況悪化業種が特に多いのは、窯業・土石である。

 前年同月比業況好転業種は、食肉、米菓、鋳物、金型、機械・工具販売、建設板金、産直住宅である。

  主な業種区分の業況概況
食料品
前年同月比売上は、動向が分れ食肉、米菓で増加、牛乳・乳製品、豆腐、寒天で低調横這い、菓子、製麺で減少となった。収益状況については、低調横這いの牛乳・乳製品、寒天を除き、全て悪化となるなど、依然厳しい業況が続いている。

繊維・同製品
織物等川上業種では、前年同月比売上で動向が分かれ、合成繊維織物で増加、撚糸、ニット工業で低調横這い、毛織物で減少となった。アパレル関連では紳士服で低調横這い、既製服縫製で減少となった。全体では、収益状況、景況感に回復はなく、業界は依然厳しい状況が続いている。

木材・木製品
前年同月比売上は、低調横這い又は減少で、低調横這い傾向が強い。住宅産業の低迷の中、業界は依然厳しい業況が続いている。

紙・紙加工品、印刷、プラスチック
前年同月比売上は低調横這い又は減少となった。全般的に、収益、景況感の回復感は弱く低迷状態が続いている。

窯業・土石
陶磁器等では、全般に低調横這い又は減少となっている。石灰については堅調に推移している。建設資材の土石では、砕石で低調横這い、生コンクリート、砂利で減少となった。砂利においては、主要指標が全て悪化となるなど厳しい状況となった。全体では、収益状況、景況感に悪化傾向が強く、依然厳しい状況が続いている。

機械・金属
前年同月比売上は、鋳物、メッキ、県金属工業団地、金型、電気機械器具、輸送用機器で増加、刃物等金属製品(輸出、内需)、可児工業団地で低調横這いとなった。9業種中6業種で売上が増加しているが、収益状況の改善は金型のみで、景況感の改善は、鋳物、金型の2業種に留まっており、依然、景況の回復感は弱く厳しい状況にある。

各種物産品
前年同月比売上は、観光で低調横這い、ギフトで減少となった。ギフトにおいては、5ヶ月連続で主要指標が全て悪化となるなど、依然、強い業況悪化の動きが続いている。

卸売業
動向が分かれ、機械・工具販売で増加、総合卸売(飛騨地区)、電設資材で低調横這い、陶磁器産地卸で減少となった。消費需要低迷が続く中、全体的に低迷が続いている。その中で、機械・工具販売は堅調に推移している。

小売業
前年同月比売上は、動向が分かれメガネ販売、石油製品販売、共同店舗(東濃、飛騨)で増加、青果、家電機器販売で低調横這い、水産物、中古自動車販売、生花販売で減少となった。全体では、収益状況、景況感に回復感は無く、売上が増加しても収益の改善には結び付かない状況が続いている。

商店街
前年同月比売上は、低調横這い又は減少で、低調横這い傾向が強い。商店街は、台風、長雨等の天候不順の影響もあり、厳しい業況となっている。

サービス業
前年同月比売上は動向が分かれ、自動車車体整備、長良川畔旅館、広告美術、理容・美容業で増加、自動車タイヤ整備、情報サービス業で低調横這い、下呂温泉旅館、高山旅館、クリーニング、映像制作、飲食業で減少となった。全体的に需要停滞の中、景況感の改善傾向も見られず厳しい状況が続いている。

建設業
前年同月比売上は、全般に減少又は低調横這いで推移した。その中で、鉄構造物、建設板金は増加となった。また、土木(岐阜地区、飛騨地区)、土木・建築(羽島地区)において、主要指標が全て悪化となり厳しい状態が続いている。公共工事発注が始まったが、全体を潤すまでは至らず、依然厳しい業況が続いている。民間需要も依然低調であり、業界からは工事施工の平準化と発注増の要望が出ている。

運輸業
前年同月比売上は、軽運送で増加、貨物運送で低調横這いとなった。軽運送は、売上、収益が改善となったが、景況感等業況の改善には至っていない。
  主な調査項目での動向
売上動向は、前年同月比で増加27ポイント、減少31ポイントでDI値はマイナス4ポイントとなり、前月のマイナス26ポイントに対し、22ポイントの大幅な改善となっている。
 DI値は、3月以降、一進一退の状況が続いていており、今回は前月の大幅な減少とは反対に、大幅な改善の動きとなった。前月の動向との比較では、業種別に見ると、全般に変化が小さい中、サービス業に改善傾向が出ている。
 前年同月比売上増加となったのは、食肉、米菓、合成繊維織物、石灰、機械・工具販売、自動車車体整備、長良川畔旅館、広告美術、理容・美容業、鉄構造物、建設板金、軽運送である。
 売上増加業種が特に多いのは、機械・金属、小売業である。

販売価格の動向は、前年同月比で上昇8ポイント、下降21ポイントでDI値はマイナス13ポイントとなり、前月のマイナス15ポイントに対し、2ポイントの改善の動きとなっている。
 販売価格の上昇した業種は前月より1業種減少し7業種となったが、全般にマイナス幅の下降業種も減少しているために改善の動きとなった。
 前年同月比販売価格が上昇したのは、食肉、陶磁器(輸出)、鋳物、青果、メガネ販売、石油製品販売、自動車タイヤ整備である。

収益状況の動向は、前年同月比で好転4ポイント、悪化37ポイントでDI値はマイナス33ポイントとなり、前月のマイナス43ポイントに対し、10ポイントの大幅な改善の動きとなっている。
 DI値は、売上動向と同様に不安定な動きをしている。また、DI値の水準は、改善は見られたものの、依然強いマイナスの値であり、極めて強い悪化傾向が続いている。
 収益状況が好転となったのは、金型、長良川畔旅館、軽運送である。
 収益状況の悪化業種が特に多いのは、食料品、建設業である。

資金繰りの動向は、前年同月比で好転1ポイント、悪化21ポイントでDI値はマイナス20ポイントとなり、前月のマイナス25ポイントに対し、5ポイントの改善であるが、依然厳しい状況にある。特に、建設業で悪化傾向が強い。
[景況グラフを開く]

▲ページ上へもどる