調査レポート
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景気動向調査
 平成15年9月  (平成15年9月末調査)
 岐阜県中小企業団体中央会では、県内中小企業の現況、課題を迅速にとらえ、これらの情報を関係行政等へ提供するとともに、本会事業の活用に資することを目的に、中小企業団体情報連絡員制度(政府指定事業)を実施しております。

 当制度に基づき、県内の主要業種85組合に中小企業団体情報連絡員を設置し、毎月の調査報告を収集しております。

 本レポートは、その中で、県内中小企業の景況動向について取りまとめたものであります。
  〔 1 〕9月の特色
◆ 景況感悪化幅縮小継続
◆ 先行き不安感変らず
  〔 2 〕9月の概況
 当月の景気動向を前年同月比景況感DI値で見ると、好転7ポイント、悪化42ポイントでDI値はマイナス35ポイントとなり、前月のマイナス44ポイントに対し、9ポイントの大幅な改善となっている。

 景況感DI値は、5ヶ月連続の改善の動きとなり、平成13年2月以来30ヶ月ぶりにマイナス30ポイント台となるなど、数値の動きでは持ち直しの傾向となっている。

 改善の要因は、好転の微増とともに、業種別の景況感DI値が、食料品、繊維・同製品、窯業・土石、機械・金属業等で前月水準よりもマイナス回答が減少したことによるものである。

 また、売上高の動向についても、前月のDI値に対し22ポイント大幅に改善し、マイナス17ポイントとなり、持ち直しの動きとなっている。

 しかし、景況感DI値、売上高DI値ともに水面下での改善であり、また、前月より売上高の増加した業種は6業種であり、改善の要因が好転はなく、悪化から不変への変化による要因が大きく、今後の景気動向には十分な警戒が必要である。特に、販売価格、収益状況には改善は無く、激しい販売競争、受注競争の中、中小企業は依然厳しい環境にある。

 一部に需要回復の兆しが出てきているが、全体的には、需要低迷、企業間競争激化、低価格販売、収益悪化が続いている。また、コメントの中には、残暑の影響、原材料高製品安による収益悪化、先行き不安など企業マインドの低下を指摘する意見が増えており、中小企業の景況の実感は依然厳しい状況である。好転業種には、機械等の設備投資関連の業種が多く、この動きが消費財業種に波及することが期待される。

 前年同月比業況悪化業種が特に多いのは、窯業・土石、建設業である。

 前年同月比業況好転業種は、米菓、製材、鋳物、金型、機械・工具販売、大垣市商店街である。
  主な業種区分の業況概況
食料品は、前年同月比売上は、動向が分かれ味噌・醤油、米菓で増加、豆腐、菓子で低調横這い、食肉、酒造、製麺で減少となった。米菓、酒造において、冷夏のため不作となった原料米価格の高騰懸念による先行き不安が強く出ている。

繊維・同製品は、織物等川上業種では、前年同月比売上は動向が分かれニット工業、合成繊維織物で増加、撚糸で低調横這い、毛織物で減少となった。アパレル関連では減少又は低調横這いで減少傾向が強い。全体では、収益、景況感の悪化傾向が続き、業界は依然厳しい状況。

木材・木製品は、前年同月比売上は増加となった製材を除き、他は全て低調横這いとなった。住宅産業の低迷の中、業界は依然厳しい業況が続いている。製材においては、プレカット需要を中心に堅調に推移いている。

紙・紙加工品、印刷、プラスチックでは、前年同月比売上は低調横這いとなった。全般的に、収益、景況感の回復感は弱く低迷状態が続いている。

窯業・土石の陶磁器等では、前年同月比売上は、全般に低調横這い又は減少で低調横這い傾向が強い。建設資材の土石では、生コンクリート、砂利で増加、砕石で減少となった。全体では、収益状況の回復は無く、景況感は8業種中6業種で悪化となるなど業況は依然厳しい状況が続いている。

機械・金属は、前年同月比売上は動向が分かれ、鋳物、県金属工業団地、金型、輸送用機器で増加、刃物等金属製品(内需)、メッキ、可児工業団地、電気機械器具で低調横這い、刃物等金属製品(輸出)で減少となった。業界全般では、景況感の回復感は弱く厳しい状況にあるが、金型は7ヶ月連続で売上増加となるなど、自動車関連を中心に堅調に推移している。

各種物産品は、前年同月比売上は、観光物産で低調横這い、ギフトで減少となった。ギフトにおいては、主要指標が全て悪化となるなど厳しい状況となった。

卸売業は、前年同月比売上は、動向が分かれ、機械・工具販売で増加、総合卸売(岐阜地区)、陶磁器産地卸で低調横這い、総合卸売(飛騨地区)で減少となった。消費財関連は、需要低迷が続き、依然業況は低調に推移している

小売業は、前年同月比売上は、全般に低調横這い又は減少で低調横這い傾向が強い。その中で、中古自動車販売は増加となった。全般に消費需要の不振が続き苦しい業況となっている。

商店街は、大垣市、多治見市、恵那市で低調横這い、岐阜市、高山市で減少となった。岐阜市においては主要指標が全て悪化となるなど、厳しい業況悪化の動きとなっている。

サービス業は、下呂温泉旅館、高山旅館、情報サービス業、映像制作、飲食業、ビルメンテナンスで低調横這い、自動車車体整備、自動車タイヤ整備、長良川畔旅館、クリーニング、広告美術、理容・美容業で減少となった。全体的に需要停滞の中、景況は依然厳しい状況である。

建設業は、前年同月比売上は、全般に減少又は低調横這いで減少傾向が強い。土木(岐阜地区、飛騨地区)、土木・建築(羽島地区)、鉄構造物で、主要指標の全てが悪化と厳しい状態となった。業界は、低調な公共工事や、業者間での受注競争激化などにより、低水準の受注状況が続いている。引続き公共工事の早期発注の強い要望が出ている。

運輸業は、前年同月比売上について、県域で低調横這い、軽運送で増加となった。軽運送は、売上、収益が改善となったが、景況感等業況の改善には至っていない。
  主な調査項目での動向
売上動向は、前年同月比で増加16ポイント、減少33ポイントでDI値はマイナス17ポイントとなり、前月のマイナス39ポイントに対し、22ポイントの大幅な改善となっている。
 売上動向のDI値は、平成12年10月以来34カ月ぶりにマイナス10ポイント台と大きな改善の動きとなった。前月の動向と比較し、季節要因により食料品、窯業・土石、小売業に改善傾向が出ている。
 前年同月比売上増加となったのは、味噌・醤油、米菓、ニット工業、合成繊維織物、製材、生コンクリート、砂利生産、鋳物、県金属工業団地、金型、輸送用機器、機械・工具販売、中古自動車販売、軽運送である。
 減少業種が特に多いのは、建設業である。

販売価格の動向は、前年同月比で上昇4ポイント、下降34ポイントでDI値はマイナス30ポイントとなり、前月のマイナス26ポイントに対し、4ポイントの悪化の動きとなっている。
 販売価格が上昇した業種は3業種だけであり、依然、販売価格の改善傾向は弱く、深刻な低価格販売、受注競争の激しさが続いていることが窺われる。
 反対に、鉄、オイル系の原材料等の値上がり、本年産原料不作による値上がり予想等、コストアップ要因が大きく、企業経営を圧迫している。
 前年同月比販売価格が上昇したのは、製材、東濃ひのき、生コンクリートである。
 下降業種が特に多いのは、建設業である。

収益状況の動向は、前年同月比で好転6ポイント、悪化47ポイントでDI値はマイナス41ポイントとなり、前月のマイナス40ポイントに対し、1ポイントのマイナス、概ね横這いであり依然、強い収益悪化の状態が続いている。
 収益状況が好転となったのは、米菓、合成繊維織物、製材、機械・工具販売、軽運送である。
 収益状況の悪化業種が特に多いのは、食料品、窯業・土石、建設業である。

資金繰りの動向は、前年同月比で好転1ポイント、悪化32ポイントでDI値はマイナス31ポイントとなり、前月のマイナス22ポイントに対し、9ポイントの悪化増であり、一段と厳しくなっている。特に建設業で悪化傾向が強い。
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